この映画、観ました?#5「めがね」

    こんにちは。大石ちゃんこです。

    今回は、心身ともに疲れ果てていた時に

    とっても癒された映画を御紹介。

     

    私は、2年前に放送作家に転職するまでは

    制作としてADやディレクターをしていました。

    この映画の公開時はAD2年目で、

    「自由」に憧れていた私は、

    こっそり抜け出して観に行ったのです。

     

    この映画、観ました?

     

    荻上直子監督     『めがね』

     

    ★★★☆ 3.5

    小林聡美さん演じるタエコが、

    「携帯電話が通じないところに行きたい」と、

    南の海辺の小さな町を訪れ、

    不思議な人々とふれあい、

    たそがれることで、

    見失いかけていた何かを取り戻していくお話。

     

    大げさな出来事が起こらず、 

    主人公達が仰々しく騒がないところが

    とても好きです。 

    派手な展開がなくても、

    お涙ちょうだい的じゃなくても、

    胸にジワワーンとくるものがあるのです。

     

    「携帯電話が通じないところに行きたい」、 

    ものすごくよくわかります。

    しかも当時ADだった私は心の底から共感しました。

    私も、タエコが訪れた宿《ハマダ》に

    迷わず到着できる自信がある!って思いました。

    でも、私がもし《ハマダ》に行ったとしても、 

    おそらく、あっち側の人にはならずに、 

    春になると来る側なんだろうなーとは思いますが。 

    ものすごくグッときて

    号泣してしまったのが、

    もたいまさこさん演じるサクラが

    タエコを自転車の後ろに乗せて走るシーン。

    大好きな名作ドラマ『すいか』の、

    教授(浅丘ルリ子)が「いて、よし」

    と言うシーン並の素晴らしさでした。

     

    小林聡美さんは本当にステキですね。

    ちなみに子供の頃、

    2時間ドラマ『鍵師』シリーズの

    小林さんと渡辺謙さんのやりとりが

    かわいくて好きでした。

    美味しそうな料理も満載です。

    『かもめ食堂』を観た翌日も 

    影響されて肉じゃがやオニギリ作ったけど、 

    『めがね』を観た翌朝も、

    普段めったに朝食なんて食べないくせに、

    すごいしっかりした朝食を食べました。 

    味噌汁、鮭、ご飯、梅ぼし、サラダ、納豆、唐揚げ。

    (唐揚げだけちょっとやり過ぎですが。)

    もしも周りに、忙しくて休み無くて

    お風呂も毎日は入れなくて遊ぶ時間なくて

    超ムカつくディレクターがいて、

    テレビが好きでその仕事してるのに

    全然テレビ見れないという矛盾に病みそう…

    っていうADさんがいたら、

    観せてあげてください。ぜひ。

    (とは言っても制作って本当ステキな仕事ですよ。)