この映画、観ました?#10「少年メリケンサック」

    こんにちは。大石ちゃんこです。

    今回は、

    世の中的にはダメな人達を

    描いているのに、

    「なんて正しいんだ!」

    と思える作品を御紹介。

     

    この映画、観ました?

     

    宮藤官九郎監督     「少年メリケンサック」

     

    ★★★★☆ 4.0 

     

    レコード会社で働くかんなは、

    ネットで偶然、“少年メリケンサック”という

    バンドのライブ映像を発見し、

    今時珍しいパンクなパフォーマンスに

    衝撃を受け、彼らと契約交渉へ。

    ところが、現れたのは

    ヨレヨレのおっさん達。

    映像は25年も前のものだったのだ。

    そして、おっさんパンクバンドとかんなは

    全国ツアーに出る事に…。

     

    ものすごく良くて、グッとくる作品です!

    これは、私が大人計画のファンで

    宮藤官九郎さんが大好きで

    宮藤官九郎さんが好みのタイプだから、

    というわけではありませんよ。

     

    良い意味で、すごく「正しい」のです。

    正しいといっても、

    真面目だとか道徳的だとか

    イイ事言ってるだとか、

    そういうことではなく。

     

    傍から見たら格好悪くても、

    好きなことをやる。

    世間やいわゆる「大人」達に

    反発心を持ち続ける。

    中途半端なヤツや生ぬるいヤツ、

    格好ばかり気にしているヤツは

    クソくらえ!

    …そういうところが、

    とにかく「正しい!」って思いました。

     

    宮藤さんの初監督作品

    『真夜中の弥次さん喜多さん』も

    大変素晴らしく、

    3作目『中学生円山』も

    くだらなくてステキなのですが、

    この『少年メリケンサック』は、

    宮藤監督作品の中でも

    最も監督の想いや描きたい事が

    つまっているのではないか、

    と思うので、一番好きです。

     

    そして、なんといっても、

    キャラクターが全員、魅力的。

    勝地涼が演じる、かんなの彼氏・

    マサルのキャラも面白いです。

    作品中では『さくららら』という

    クソみたいな曲を歌っています。

    ああいう、良いこと歌ってる風だけど 

    薄っぺらくて小手先だけで作ったような

    曲を歌ってる、「無臭」な人、 

    いるいる、って感じでした。 

    そういうアーティストには

    全く魅力を感じませんよね。

    ところで、このマサルの「どこにでもいる感」は、

    現在放映しているプロミスのCMへ

    受け継がれているのでしょうか。

     

    あと、宮﨑あおいが大変カワイイ。

    その後、宮藤さん作・演出の舞台

    「SAD SONG FOR UGLY DAUGHTER」で

    キ○ガイと何度も言わされたり

    すごい変な曲を歌わされたりしていて、

    そのコメディエンヌっぷりも良かったです。

     

    とにかく「正しい」映画なので、

    観てない方は絶対に観るべきです。

    できれば、

    家で近所迷惑とか気にしながら

    DVDやブルーレイで観るのではなく、 

    文句なしで爆音で観られる環境で

    鑑賞していただけたらと思います。

    ぜひ!

    コメントをお書きください

    コメント: 1
    • #1

      ペコ (金曜日, 31 7月 2015 00:40)

      大石ちゃんこさんがが紹介した映画の中で唯一観た映画です。面白かったです。いろんな映画を観てるんですね。