こんにちは。大石ちゃんこです。
今回は、自分の人生という
ストーリーの展開について
いろいろ想像したくなっちゃう
映画を御紹介。
この映画、観ました?
マーク・フォースター監督 「主人公は僕だった」
★★☆☆☆ 2.5点
〈ストーリー〉
国税庁に勤めるハロルドに、
ある日突然、彼の行動を語るような
女性の声が聞こえてくる。
声の主は執筆中の小説家で、
ハロルドは小説の主人公だったのだ。
ある日、その声によって
自分がもうじき死ぬ事がわかる。
彼は、仕事、恋、夢、そして
自分の人生を守れるのか!?
ちなみに、私はここ6年ほど
寝る前に時々、
自分が主人公の話を
妄想する事があるのですが、
いつも途中で寝てしまう為、
その話は6年ずっと停滞しています。
だから、相手として出てくる
漫画「天使なんかじゃない」の
ケンちゃんがモデルの架空の男性とは
いっこうに進展がないのです。
というキモい話は置いといて。
映画のオープニング。
地球の俯瞰から徐々に街へ、
主人公へ、とズームしていく
演出で始まるのですが、
それ見てなんだか懐かしい気持ちに
なってしまいました。
この映画は2006年のものですが、
そういう演出ってそれ以前から
よく見かけて、日本のTVドラマですら
使ってた手法なので、
なんだか残念な気持ちに…。
でも、主人公の実際の生活と小説が
クロスしていったり、
本人も小説家も深く悩んでいく
という設定は興味深いと思いました。
主人公が
『この些細な行為が死を招こうとは
彼は知る由もなかった』
という声によって
自分が近いうちに死ぬんだと“知る”
という皮肉さも面白いです。
キーアイテムとなる腕時計が刻む
秒針の音も、なんだか心臓音のようで、
彼が生きている証のような気がしました。
しかし、5点満点中2.5点に
したのには大きな理由が。
後半、ハロルドも小説家も、
ハロルドが死ぬというラストの
素晴らしく崇高な小説の質を取るか、
それともハロルドを殺さず(死なずに)
小説の質を下げるか、で悩みます。
でも、正直に言って、
その小説の内容が、そこまで
素晴らしいとは思えませんでした。
だから、肝心のその葛藤が理解できず、
観ていて「そんな作品の為に
死ななくてもいいじゃん」
と思ってしまうのです。
もっとその小説の質に説得力を
持たせてほしかったなと思います。
あと、映画自体のラストにも
少しガッカリでした。
それでも、自身の悲劇小説で
長年たくさんの登場人物を
殺してきた小説家が、
ハロルドとのことで初めて
きちんと人間の死と向き合えて
悩むことができた様子は、
とても興味深く観る事ができたし、
主人公のハロルドの人物像が
なんだか愛せる感じで
好感が持てました。
あと途中でチラッと
モンティ・パイソンの
レストランでゲロ吐きまくる
スケッチのシーンが映って
ちょっと嬉しかったです。
絶対に登場人物が死ぬような、
お涙ちょうだい的な作品ばかり
観ているような人達にも、
これ観て色々考えてみてほしいです。
ぜひ!
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