こんにちは。大石ちゃんこです。
「ぶっこむ」。
この言葉は、2013年の
わたし的流行語大賞です。
この映画を観たら、絶対に
使いたくなる言葉だと思います。
今回は、そんな映画を
ぶっこんでいきます。
この映画、観ました?
白石和彌監督 「凶悪」
★★★★☆ 4点
<ストーリー>
雑誌記者の藤井(山田孝之)の元に、
死刑囚の須藤(ピエール瀧)から
一通の手紙が届いた。
彼は判決を受けた事件とはまた別に
3件の殺人事件に関与しており、
まだ捕まっていないその黒幕である
先生(リリー・フランキー)を
追いつめたい、とのこと。
藤井は、その凶悪事件の取材に
のめりこんでいく…。
※「新潮45」が出したノンフィクション。
役者が本業ではない
ピエールさん、リリーさんの名演技は
本当に素晴らしいので
一見の価値ありです!
ピエール瀧さんといえば、
ただいま私は、先日まで放送していた
NHKのドラマ『64』ロス状態です。
話が逸れてしまいますが、
NHKの『64』は、
画も脚本も音楽もすごく格好良くて、
全ての役者達の演技も良かったという、
珍しく素晴らしいドラマだったのです。
(※女記者役の人の演技は除く。)
もしよろしければ、そちらも
オンデマンドとかで観てみてください。
http://www.nhk.or.jp/dodra/rokuyon/
話逸れついでに書きますが、
ピエールさんと同じ静岡出身なので
静岡朝日テレビの『しょんないTV』も
楽しんでいます。
東京でも、テレビ神奈川とかMXテレビで
見られるのです。
話を戻します。
須藤と先生の、ヘラヘラと楽しそうに
何の罪悪感も無いような感じで
人に暴力をふるい、殺し、
死体を焼却したり埋めたりして
処分する様子は、えげつなくて
かなり怖いです。
須藤が人を殺すことを指して使う
「ぶっこむ」という言葉も怖い。
(冒頭の通り、使いたくなる
言葉ではありますが。)
しかも、普段は家庭を大事に
してたりして、それもリアル。
先生が死体を焼却しながら
「なんか肉食べたくなってきちゃった」
なんて言い、その次のシーンでは
家族団らんのクリスマスパーティーで
皆で焼いた肉を食べていたりとか、
凶悪な演出にかなりシビれました。
そんな先生や須藤の犯罪に関する
取材にのめりこんでいく藤井の
家庭のことも描かれています。
痴呆症の義母の介護疲れに陥っているのに
藤井から放ったらかしにされている
嫁(池脇千鶴)は、
「お義母さんに手を上げるようになった。
もう罪悪感も感じない。」と。
こんなに身近にも、暴力と、
だんだんそれに罪悪感を
感じなくなってしまうような
恐ろしい事態があるんだという
現実をつきつけられた気がします。
観終わった後は、
この映画を前のめりで観て
引き込まれて楽しんだ私も、
“凶悪”なんだなと思わされました。
『奇跡体験!アンビリバボー』の
実録事件モノも大好きだし、
ネットで過去の凶悪犯罪について
読むのも大好きなので、
確実に“凶悪”です。
他人事として鑑賞するだけではなく、
観ている側にも
「お前はどうなんだ!?」と
訴えてくるような映画です。
初々しいカップルとかで
観るようなもんじゃありませんが、
ぜひ!
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