パフューム ある人殺しの物語

この映画、観ました? #48

 

こんにちは。大石ちゃんこです。

 

今回は、完全に主役の俳優さんが目当てで選んだのですが、映像を見てるだけなのに本当に匂いまで感じる不思議な作品でした。

 

この映画、観ました?

 

トム・ティクヴァ監督  「パフューム ある人殺しの物語」

 

★★★☆☆ 3.5点

18世紀のパリ。悪臭立ちこめる魚市場で生まれ施設に送られたグルヌイユは、超人的な嗅覚の持ち主だった。

 

青年となった彼は、運命的な香りを放つ少女を誤って殺してしまい、以来、

その香りを再現することに執着し…という話。

 

とにかく主演のベン・ウィショーさんが見たくてレンタルしました。

 

私は外国の俳優さんは顔見て名前を言えるのなんて数人だけという感じなほど知識がなく、最近までベン・ウィショーを知りませんでした。

ところが、2週間前に同居人がテレビで映画『007スカイフォール』を見ていた時に

ちらっと数秒だけ画面を見たところ、めちゃめちゃステキでかわいい人が映っていて、

「え?この人誰?超かっこいいんだけど!!!」と大興奮。

 

調べたらベン・ウィショーという俳優でした。

 

見た目が好みすぎて、(気持ち悪くてすみませんが)、その日から何度も「ベン・ウィショー」で画像検索をしまくっている次第です。

そして仕事中に疲れたら画像検索し、疲れてなくても画像検索し・・・という感じで今日に至ります。

で、画像ばかり見ていてもしょうがないので彼が出演している映画を観ようと思い、主役を演じているこの作品を鑑賞。

 

結果、見た目だけでなく演技も素晴らしい俳優なんだということがわかりました。

優れた嗅覚だけがアイデンティティで、匂いに憑りつかれてしまった、哀しきグルヌイユという男を、

少し中性的な魅力を最大限に生かして演じられています。

 

事実だけ捉えたら惨いだけの連続殺人が、芸術的というか、ある種、必然のように見えてしまう

この作品の雰囲気にピッタリでした。制作陣は1年もかけて主演俳優を探したそうです。

 

主人公のグルヌイユは、運命的な香りの少女を誤って殺して以来、匂いを保存することに憑りつかれます。

彼はこの世に存在する全てのものを匂いで捉えて認識したい!

 

この世に存在する全ての匂いを支配したい!・・・という思いだけで行動するように。

生まれてすぐ母親に殺されそうになり、施設へ行き、皮なめしに売られ、教育も受けず、愛情も知らない彼にとって、

嗅覚と匂いだけが全てなんです。

 

そして更に、彼には「あるもの」が無い

という事がわかり、自分の存在すら不確かに感じて苦悩します。

だから、連続殺人の話なのに切ない気持ちで観てしまいました。

 

この映画が素晴らしいのは、上記のようなことを

いちいちセリフで説明しないところ。主人公は映画開始35分くらいまで全然しゃべらないし、

その後も感情を吐露するようなセリフは一切ありません。

 

それでも、圧倒的で美しい映像とベン・ウィショーの表情から、グルヌイユの感情が痛いほどに伝わってきます。

 

自分の望む香水を作るため次々に少女を殺した彼は、公衆の面前で処刑されることに。

そこからの展開が、急にちょっとコントみたいになっちゃうんですが(笑)、それでも映画として成立させている

監督の力はすごいです。

 

処刑場でグルヌイユが行った事により、その場にいた民衆がみんな裸になって愛し合い出すっていう衝撃的なシーンがあって、

グルヌイユはその光景を見てやっと、この世には愛が溢れてる事、自分が求めていたのは愛だったという事、

匂いに惹かれるのは恋心だったんだという事、と気付いたのだと思います。

 

そこからのラストシーンは、驚いたけど、「香り」のように儚い彼の人生を象徴するようでした。

誰も予想できない結末なのではないでしょうか。

 

私の勝手な想像ですが、彼が生まれたあの悪臭のひどい魚市場は、あれ以降、悪臭もなくなり

愛が溢れる場所になったのではないかと思います。

衝撃の結末、ぜひ観てみてください。

  

また、ああそういえば好きな人の匂いって絶対ずっと覚えてるし落ち着くし嗅ぎたくなるよなー、

って気持ちも思い出すと思いますよ。

 

ぜひ!!