森淳一 監督   ランドリー

こんにちは。大石依里香です。

 

今回は、とても優しい気持ちになれる作品を御紹介。

 

音楽もかなり良いし、エンディング曲は相当心に沁みますよ。

 

私は当時この映画でatami(渡辺善太郎さん)を知り好きになって、

今でもatamiのアルバムを高頻度でヘビロテしています。

 

この映画、観ました? #57

 

森淳一 監督   「ランドリー」(2002年)

 

★★★☆☆  3.5点

 

幼少期の頭のケガにより脳に障害のある20歳のテル(窪塚洋介)は、祖母の経営するコインランドリーの

下着泥棒が出ないための見張り役。

 

彼は、忘れ物を届けたことから心に傷を負った水絵(小雪)と出会う。

ある日、水絵が乾燥機に服を置き忘れたまま田舎に帰ってしまい…というお話。

 

とにかく窪塚洋介さんのテルの演技が可愛くて素晴らしいです。

リアル「アイキャンフライ」の人だとは思えない、無垢で純粋で真っ直ぐで可愛い感じが出ています。

 

本当、幅があって雰囲気のある魅力的な俳優ですよね。

たとえ他の俳優がやったらオーバーすぎて嫌かもしれないようなデフォルメした演技も、窪塚さんだと違和感がありませんし。

 

上手な俳優というのは非現実的な演技(セリフや設定等も)でも違和感を無くせる人だと私は思っているので、

久々に見て窪塚洋介すげーなと思いました。

 

#47で扱った『愛の渦』でも良い味を出していたので、そちらもぜひ。

 

 

この作品の前半の舞台はコインランドリーで、色んな人達が汚れを落としに訪れるのですが、

テルが自分の物を洗濯するシーンはありません。

 

彼だけが、汚れていないんです。

そんなテルが水絵たちの心を洗い、傷を癒してくれたんだと思います。

 

水絵にとって彼は「絶対に自分を裏切らない」と思える人になっていきます。

 

そういう人の存在があるって、すごく幸せで心強くて、何でも出来るような気持ちにさせてくれますよね。

水絵が大きくて飛び越えられそうもない水溜りをジャンプして飛び越えたシーンは、とても美しくて、格好良くて、印象的でした。

 

テルと水絵は、結婚式や葬式で白鳩を飛ばす仕事をしているサリー(内藤剛志)と出会い、しばらく一緒に生活します。

そしてある日突然海外に行く事を決めたサリーから、その仕事を引き継ぐことに。

 

白鳩は、一度カゴから出て空に羽ばたいていき、再び、羽ばたかせてくれた人の元に戻ってきます。

テルと水絵は、それぞれが互いの「自分を羽ばたかせてくれた人」ってことなのでしょうかね。

2人が一緒になるのは必然のように感じられました。

 

終盤、ある悲しい出来事が起こります。

 

テルが雨の中で大泣きしているシーンは、それまでずっといつも飄々として可愛い笑顔でいたから、

その対比ですごく心に迫るものがありました。

 

2人で暮らしてきたおばあちゃんが死んでも彼にはいまいちリアリティが無かったけど、水絵が1年いなくなるということは

彼にとって絶望だったんですね。

 

ラストは、とっても温かい気持ちになれます、テルの恥ずかしそうにはにかむ顔が可愛いし、水絵の泣き笑いする顔はとても幸せそうで。

そして、そこから流れるatamiのエンディング曲『Under The Sun』がまた最高に良いのです。

 

曲が更に心にグッときて、涙が止まらなくなります。

 

BONNIE PINKの歌声も、歌詞も曲も素晴らしいです。

この作品を観た後すぐCD買いました。

 

やはり映画のエンディングって、観終わってもなお心に沁みる、作品に合った曲を流すべきだなと改めて思います。

大人の都合とかで急にぶち込まれるタイアップ曲とかだとゲンナリしますね。

 

atamiというのは、この作品の音楽を担当している渡辺善太郎さんが毎回色んな人をボーカルに迎える

1人ユニットみたいなものです。「劇団、本谷有希子」みたいな感じ。

 

私はこの作品で初めて渡辺善太郎さんを知ったのですが、

すごくステキな音楽を作る方だなーと思い、atamiのアルバムをよく聴くようになりました。

ただの空想の話ですが、もしも自分が映像作品を作るなら音楽担当をお願いしたい3大アーティストの1人です。

(ちなみに、他は、くるりとキリンジです。)

 

ということで、

鑑賞後は主題歌を買いたくなる作品だと思います。

観てみてください。

 

ぜひ!!