
今回はカメラの基本的な動かし方について紹介したいと思います。
過去二回で構図やカメラの持ち方についてご紹介しましたが、これらは写真を撮る時にも使える言わばカメラ共通のテクニックです。
今回からは映像を撮る時にしか使わない、カメラの動かし方、「カメラワーク」を紹介したいと思います。
基本的なカメラワーク撮影には大きく分けて4つの方法があります。
①固定で撮影する方法(フィックス)
②カメラを上下左右に振る方法(パン)
③レンズを動かす方法(ズームインなど)
④移動しながら撮影する方法(トラックなど)
撮影方法によって画に様々な意味を持たせることができます。
①固定撮影(フィックス)
カメラを固定したまま撮影する技法を「フィクス」といいます。動画における基本です。
三脚に乗せたりして撮影します。この撮影方法では静止画と同じく、
構図やアングルが重要になっていきます。カメラを動かさないようにすることも重要です。

②カメラを振る(パン・ティルト)
カメラを左から右、あるいは右から左にふる撮影方法を「パン」と呼びます。広い風景を撮りたい時や横長の建物を見せたい時、
横方向に移動する人物や物を撮影する時に使います。建物の説明や風景を高台に見せたい時に効果的です。

左右の動きに対して上下にカメラを振ることをティルトと
呼びます。
縦長の建物や木や山などを写したい・詳細を見せたい時、人やものの頭からつま先まで見せたい時などに有効です。
③レンズを動かす方法(ズームインなど)
ズームはズームレンズを使って被写体に寄ったり引いたりする
技法のことです。
広い画からアップにすることをズームイン、アップの画から
カメラを動かすことをズームアウトといいます。
ズームインはものや人のある部分を強調したい時や、
見て欲しい場所や箇所がある時に有効です。
ズームアウトはアップで写しているものと周囲の関係性を
説明したい時などに有効です。
ズームイン

ズームアウト

④移動しながら撮影する方法(トラックなど)
パンやズームイン・アウトとは異なり、移動する被写体に合わせてカメラごと移動しながら撮影する方法です。
カメラワークの基礎の四つの中で最も難しく、ぶれない映像を撮るためには専用機材が必要になってきます。

動く被写体に合わせて移動しながら撮影する方法をトラック、
被写体にカメラがよりながら撮影する方法をドリーインと
言います。これらの撮影方法は迫力を出したい時や、臨場感、
立体感を出したい時に有用です。
しかし、このトラックとドリーインは一眼レフや家庭用コンパクトカメラ、スマホなどの手持ちだとしっかり固定しながら撮影しないとぶれてしまい、逆に見づらくなってしまいます。
結婚式や運動会のビデオを撮影する時はしっかりとぶれないように
カメラを持って撮影しましょう。(撮影基礎知識#1を参照)
以上四つの方法が映像撮影の基礎になります。
文ではイマイチわかりづらいのですが、上の四つを意識しながらニュースやドラマを見てみたり、スマホで試しに何かを撮影してみると効果が実感できると思います。
それではこの辺で失礼いたします。
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