真似したい映像テクニック その16

    番組やCM、MVなど、たまたま見た映像の中から「真似したいな〜」と思う素晴らしい

    映像手法をゆるく紹介するブログです。今回もスポーツ中継の最新技術です。

     

    「ツインズカム」

     

    前回のロンドンオリンピックからシンクロナイズドスイミング中継に採用された技術、

    「ツインズカム」。

     

     

    水中、水上とそれぞれで撮影した映像をがっちゃんこして、どっちも良く見える映像技術で

    NHKが独自に開発したカメラシステム。

     

    水面を挟んで水上も水中も歪みがなく、しかも1枚画でどちらの様子もちゃんと見える。

    演技中の選手のすごい動きがバッチリ観ることができます。とにかくすごいです。

     

    「ツインズカム」とは、水中と水上に設置した2台のカメラの映像を、水面を境界に合成。

    水面にレンズを置いて撮影したかのような映像を表現するカメラで、国内の中継で運用しながら改良を重ねてきたとのこと。

    水と空気中では光の屈折率が異なり、水中・水上の2つの映像を単純に合成すると、水中が拡大表示されて、まともな映像にならない。

     

    その問題をツインズカムは、水中・水上のカメラのズーム比を自動調整で解消。

     

    また、2台のカメラ間での精密な位置調整や高精度の連続動作。レンズの光学的な歪み補正などで、

    スムーズな映像合成を実現したとのこと。

     

    カメラ配置や制御方法などを工夫。ズームやパーン操作も可能ということで、選手の動きをスムーズにフォロー。

    自然に見える映像を作り出した。

     

    そして、オリンピック放送機構(OBS)からの技術協力依頼を受け、シンクロ中継への採用が決まったとのこと。

    NHKがシンクロナイズドスイミング競技の映像を制作。

     

    全世界の放送局にその映像を提供。

     

    演技を作り出す水中の動き、ジャンプの高さを確保するための水中のコンビネーション等、

    これまでにない映像演出でシンクロナイズドスイミングが楽しめる。