シネマグラフ

    最近「つい目が釘付けになってしまう不思議な演出」として話題になっている、シネマグラフという映像技法があります。

    2011年に、アメリカ人写真家のKevin BurgとJamie Beckが作り出したと言われているものです。

    これは写真と動画が合わさった演出で、一見、写真と思いきや、一部分だけがループで動いている画像のこと。

    GIFアニメーションとは違い、動くのは全体ではなく一部分だけなのです。

    ディズニーリゾートがスペシャルイベント「ディズニー・クリスマス」の特設サイトで公開していたり、

    アパレルブランドBrooks Brothersが新作の広告に取り入れたり、アーティストのUNCHAINなどもミュージックビデオに

    取り入れたりしていますね。

     

    シネマグラフは、アート作品はもちろんのこと、広告的にも効果があると言われています。

    一部だけが動くことで、写真の中で強調したいものを際立たせたり、商品に躍動感を付けることができるのです。

     

    また、普段私達が見ているSNSやwebページにはたくさんの情報や画像、動画が散りばめられていますが、

    もはや私達はそれに慣れてしまっています。ところが、そんな中にシネマグラフがあると、ただの静止画でも

    動画でもない不思議な画像に目がいき、サイトへの流入につながるのだそう。

     

    最近では、一般でもシネマグラフを制作する人が増えていますね。

    iOSならばCinemagraph Proというソフトやアプリを使えば簡単に作れます。

    また、Photoshopで作ることも可能。

    静止画の一部分をなくして、その下に敷いた同じ画角の動画の該当部分が動いている、というイメージです。

     

    ではPhotoshopを使ってシネマグラフを作る手順を説明します。

     

    まずは、使いたい画角で動画を撮影します。静止画に加工するものなので、必ずカメラを固定して撮ってください。

    その動画をPhotoshopで開き、要らないシーンはカットして、動きに使いたいシーンだけの動画にします。

    次は、その動画の中から使いたい静止画を選んで、それを先程カットした動画の上に新規レイヤーを作って貼り付けます。

    この時、静止画の長さを動画と同じに伸ばしてください。

    そして、静止画の動きをつけたい部分だけ塗りつぶしてマスクします。

    これで微調整すれば出来上がり!

     

    あなたも、シネマグラフの技法を使って、不思議な画像を作ってみませんか?