映像試写に使えるオンラインツール3選!

    これからの時代に必須!時短化間違いなし!

    映像試写に使えるオンラインツール3選!

     

    映像制作において”試写”(またはプレビュー)という作業が

    あります。これは映像を作成してすぐに納品、という訳ではなく

    内容のクオリティやテロップの文言などをクライアントさんに確認してもらう行程です。

     一回だけ作成してOKをもらえるというのはほぼありません。

    それは事前に台本を作成し、中身を共有できていてもいざ映像化されると台本では分からなかったこと、イメージできなかったことが分かるからです。

    気を付けないとこの試写というものに映像制作会社は振り回されがちになります。

     

    クライアント「ここを直してほしい」

    制作会社「直しました!」

    クライアント「やっぱりここも」

    制作会社「直しました!」

    クライアント「ごめんここは修正前に戻してください」

    制作会社「直しました!」

    クライアント「別の担当に最終確認したらここも直さないとまずいので直してください」

     

    こんなやりとりが正直・・・ありえます。

    映像制作に慣れている会社さんであれば修正回数は最低限で済みますが

    映像制作に不慣れなクライアントさんであれば正直こういったやりとりは発生してしまいがちです。

    なるべく修正回数を少なくすべく事前のスケジュールで修正は2回までと定めたり、

    制作会社が事前段階で「この表現は問題ないか?」「ここはこの方がいいのでないか」など

    クライアントさんに一任せずチェックしたりはしているのですが・・・なかなか現実は難しい。

     

    また修正というのは実は時間がかかります。

    行程としては

     

    1.編集作業(修正)

    2.映像に書き出し(エフェクトや4K素材、映像の尺が長い、

    など重たい処理が必要なものがあればその分時間がかかります)

    3.映像をアップロード(Googleドライブやギガファイル便などで送付。)

    4.クライアントにURL送付

    5.クライアントがURLをクリックし、映像をダウンロード

    6.ダウンロードした映像を確認

     

    修正、と一言で言いますがそこから割かれる時間は想像より多く、

    オンラインが多くなった試写のこのシステムをもっとスピーディーに行わないといけません。

     

    そこで登場したのが「映像試写オンラインツール」。

    このツールの登場によって制作会社・クライアントの負担を減らすことが可能になりました。

    いくつかツールは出ておりますが全体的に特徴的なのは

    クラウドにアップロードし、ストリーミングで確認できるということ、

    修正指示が容易になっており、視覚的にも分かりやすくなっていることが挙げられます。

     

    今のリモートワーク、時短には欠かせないツールをいくつかご紹介します。

     

    1. Frame.io 

     

    今話題の試写ツールといえばやはりここだと思います。

    アメリカのNYに本社を構え、2014年から設立している会社になります。

    2021年10月にAdobeが買収したことでも話題になりました。

    最新のアップデートではPremiere、After EffectsにFrame.ioの機能が搭載され、

    今後もますます名が広がるツールになることでしょう。

     

    ◆出来ること

    ・Adobe製品から直接書き出し

    Premiere、After Effectsのシーケンスを直接Frame.ioに書き出すことができます。

    書き出した後はチェック担当に通知がいき、

    PC上でもスマホ上でも映像をストリーミングで確認することが可能です。

    従来の手順を大幅にカットし、時短に繋げています。

     

    ・修正の際に画に直接書き込み、及びコメントが可能

    書いたコメントや修正はエディターに通知され、Premiere上でも修正カ所がどこか反映される為、修正抜けを防ぎます。

     

    ・過去のバージョンを遡ることができます。

    修正を重ねていくとVer1、Ver2、と映像の数が増えていきますが

    過去の映像と比べて修正がどんな風に変わったかを確認したいときに

    すぐに遡ることができます。

    これにより修正した後の箇所がどのように変わったかが一目瞭然です。

     

    ・撮影したショットを逐一アップロードすることが可能です。

    こちらは編集過程というよりは撮影時の過程になります。

    対応しているカメラであれば

    撮影したショットを逐一プロキシにてアップロードしていきます。

    エディターはアップロードされた素材を編集ソフト上で確認ができ、

    すぐに編集作業に取り掛かることが可能です。

    CMなどの現場であればその場で並べて確認することも可能です。

    実際のアップロード速度にもよりますが

    これが導入できれば時短間違いあありません。

    その他イメージは下記より参照可能です。

    Frame.io | Video Review and Collaboration Software

     

    上記ではAdobeを例に出しましたが

    Final Cut、da Vinciでも対応しています。

    さらに最近はAPPLE TVにも対応しましたので怖いものなしですね・・・。

     

    何かあえてデメリットをあげるならば

    日本語が非対応、ということでしょうか。

    Adobeが買収したことで日本語化も正直遠い未来ではありませんが

    現状においてはクライアントにおいても制作会社においても

    その部分だけつまずく方が多いかもしれません。

    とはいえ、直感的な操作でも全然問題ないレベルですが。

     

    2. KaleiDA-reView

     

    日本製のレビューソフトになります。

    運営は東京に本社を構えるメモリーテック株式会社。

     

    ◆出来ること

     

    ・試写を「リアルタイム」で行うことが可能。

    オンラインでありながらオフラインで同時に映像を確認しながら

    試写を行うことが可能です。

     

    試写を行う際に『Blackmagic WebPresenter』の製品が必要になってしまいますが

    その分確実な同時視聴を実現しています。

    説明には書いていませんがシステムの理論上、書き出す前のシーケンスをそのまま流しながら映像を確認できる気がします。

    それが可能ならばFrame,ioにはないカレイダレビューのみの機能となります。

     

    ・修正の際に画に直接書き込み、及びコメントが可能

    1でも説明しておりますので詳細は省きます。

     

    ・倍速再生、TC表示機能あり

    便利です。

    修正指示を貰う際はタイムコードで貰えると誤解が防げます。

    倍速再生も時間がない際には役立ちそう・・・?

     

    Frame.ioが色々とできてしまいますが

    純粋な編集過程のチェックであればこちらのソフトで十分賄えます。

    日本の企業が運営されているということもあり、困った際のサポート面でも安心ができます。

    デメリットとしては初期導入が時間がかかることでしょうか。

    一度導入すれば安心できますが

    そこまでのハードルが少し高い印象です。

     

    3. Ci Media Cloud Services

     

    こちらも日本製、Sonyからの提供ツールになります。

    こちらは出来立てほやほやで5月からサービスを開始したツールになります。

     

    出来る内容としては基本1、2で紹介したソフトと同様ですが

    こちらもカメラ素材を迅速にアップロード可能な点でFrame.ioに近い使用感かと思います。

     

    対応カメラの詳細は確認できておりませんが

    おそらくSony製のカメラが主かと思います。

    日本市場で考えるとSonyのカメラを触る機会は多いので

    こちらのツールの方が使いやすい場面が多いかもしれませんね。

     

    こちらも2と同様、リアルタイムで再生が可能らしいですが

    詳しい手法はまだ書かれていないので近日アップデート?

     

    まだまだ出たてなので未確認情報も多いですが、日本を代表するツールとして

    活躍が期待できそうです。

     

    今回は以上です。情報収集の段階のみでのお届けでした。

    次回は実際に使ってみてのレビューをしてみたいと思います。