ブログとしては以前の記事にカラーグレーディングに最適なモニターを紹介させていただきました。
今回は色表示がズレてくるモニターの色味を正確な色に調整することができるツール、キャリブレーションを紹介したいと思います。
動画制作において色味が正確なモニターを使用するということは
とても大切です。
恥ずかしながら普段キャリブレーションを頻繁に使用することもないのでキャリブレーション使ったことない!
という方と一緒の目線でどれを使った方が良いか見ていければと
思います。
大前提としまして、キャリブレーションには
ハードキャリブレーション、ソフトウェアキャリブレーションの2種類が存在します。
それぞれの違いを簡単にご紹介します。
◆ソフトウェア・キャリブレーション
■方法
モニターにキャリブレーションセンサーを取付けて、モニターの特性をソフトウェアで測り、その結果を基にパソコン側で変換をし、
グラフィックボードの出力を調整することでモニターの色を調整します。
どのモニターでも使用することができる為、汎用性が高いのも特徴です。
ただし色味設定の最終確認は自分自身で行う為、調整する人が違えば精度にばらつきがでてしまう可能性があります。
【長所】どのモニターでもキャリブレーションが可能!
【短所】全自動ではなく、自ら作業しないといけない箇所があり、精度にばらつきが出る可能性がある
◆ハードウェア・キャリブレーション
■方法
ソフトウェアとは違い、モニター内部の設定とキャリブレーションセンサーを使用、調整してモニターの色表示を調整する方法になります。
【長所】精度が高く、安定した色調整が可能
【短所】モニターに依存する為、モニターによっては使用できない
今回ご紹介するのは色々なモニターに使えるよう、ソフトウェアキャリブレーションをご紹介してまいります。
ハードウェアに対応しているモニターは大抵メーカーが公式でキャリブレーションツールを出してくれているのでそちらを使うのが
おすすめなので、今回は省きます。
また、ソフトウェアにおいてもEIZO、NEC、アイ・オー・データなど各モニターメーカーで公式に出しているソフトウェアの
ツールもあるのでそちらを使うのが良いのですが
どのメーカーでもどのモニターでも使える!キャリブレーションセンサーに絞ってご紹介してまいります。
1.「Datacolor SpyderX Elite ディスプレイキャリブレーション
ツール SXE100」
引用:http://datacolor.jp/spyderx/main/lineup.html
キャリブレーションといえばこれ、というぐらい有名かつ知名度の高いツールです。簡単にキャリブレーションが可能な「ワンクリック/ウィザードキャリブレーション機能」複数のディスプレイをキャリブレーションする機能「マルチモニターサポート」、室内光の変化に合わせて調整可能なキャリブレーションをする機能「環境光測定機能」、ラインナップにProとEliteの2タイプがあるのですが
Eliteの方では「ビデオ/シネマキャリブレーション用ターゲット」が設定可能なのが嬉しいです。
通常このツールを使用する方は写真を撮影される方が多く、特に印刷が必要になる場合に使われることが多いようです。
2.「i1Display Studio」
引用:https://www.xrite.com/ja-jp/categories/calibration-profiling/chart-readers/i1display-studio
こちらの特徴としては基本Spyderと同じことができるのですが輝度の設定が優れています。
数値的には1000nits(cd/m2)まで測定可能なのですが
一般的なモニターは80〜120cd/m2なので何か特殊な事情がない
限りはSpyderで事足ります。
ガンマやモニター白色の色D50,D55,D65などの基準の白を何パターンも持っており、それらを目標値にすることができます。
カラリストや色を専門に扱う方はこちらの方がより繊細に追い込めるので
こちらがおすすめですが、簡単さや手軽さを求める場合はSpyderで問題ありません。
以上、2点の紹介となります。
2選とした理由としては、日本に販売代理店があり、日本語サポートをしている
ツールがこの2つしかなかったためでした・・・。
どうしても一般の方には使われないツールなので需要もそこまでなのかもしれません・・・。
とはいえ!これらのツールは本当に大事で、
定期的にキャリブレーションを行うことでモニターやグラフィックボードを長く愛用することにもつながります。
綺麗な写真をちゃんと追い込んで調整したい!
印刷したときに編集した色と同じままで出したい!
そんなこだわりを持ちたい方にはぜひお勧めですので、ご活用いただけますと幸いです。
私も購入したいです・・・!
購入した際にはいつもとは趣向を変えてレビュー記事を書けたらと思っています。
それでは。
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