動画制作において撮影した素材をカットして繋いだり、テロップを入れたり、エフェクトをかけたり、編集と一口に言っても色々な
作業をしていてます。
その中で音量バランスを整える、という作業も近年発生しています。例えばBGMや動画の音声(出演者の喋りの声)、効果音などの
バランスがめちゃくちゃだと急に大きな音になってしまったり、
効果音だけ異様に大きかったり、BGMが大きくて声が聞こえないといったことが発生し、視聴者に不愉快な気持ちを抱かせてしまいます。
予算をかければMAという音の整音などを行うポストプロダクションを活用しながら行うのがベストですがそれでは多岐に渡る案件に
対応できないことが出てしまうので編集者自身が音量バランスを整えるということも発生します。
その際に大切になるのはどんな環境で音を聞いているか、です。
理想としてはポストプロダクションにあるような良いスピーカーで聴きながら行うことです。
難しければ編集しているパソコンから実際に音を出しながら行う形でも構いません。
ですが近年シェアオフィスやテレワークなど労働環境の変化もあり、音をパソコンから出しながら作業するのも難しいのが現状です。
その場合、ヘッドホンやイヤホンを使って行うことになるのですが、ヘッドホンやイヤホンによっては低音が強く聞こえたり、
高音が強く聞こえたりとパソコンから聞こえるバランスと違うバランスに聞こえやすくなってしまいます。
個人的な感覚にはなってしまいますが、一般的なイヤホンは高〜中音域が強く聞こえ、低音域が低く聞こえてしまう気がします。
そうなると男性のインタビューにBGMをあててバランスを取った時に、イヤホンなしで聞いたら異様に声が低い・・・
ということが起こり得てしまいます。
なのでイヤホンやヘッドホンで作業する時にはその辺りを注意しないといけません。
しかしただ高い物を選べばというわけではありません。
高級なイヤホンやヘッドホンであれば低音域をあえて強くしている物も多く見受けられるからです。
こうなってしまうと今度は低音域が強く聞こえすぎて自分の思ったバランスにならない・・・ということになります。
なのでイヤホン・ヘッドホンを選ぶ際に大事なのはスタンダード、であるということ。
具体的にはラジオや音楽など、プロシーンで音に携わっている方々がミキシングなどで使用している物を選ぶのが大切かと思います。
特徴としては音域がフラットであり、わずかなサウンドの乱れも確認できる情報量、原音に忠実であること。
「モニター・ヘッドホン」なんて言い方もするそうです!
そんな観点から動画制作に適したヘッドホンを3つ、ご紹介してまいります!
1.MDR-CD900ST
SONY製品でプロシーンですごくよく見かける、まさにスタンダードな一品。
一発撮りで有名な「THE FIRST TAKE」でも使われており、長く愛用されています。
こちらのヘッドホンの発売日はなんと1989年。そこから今でも変わらず使い続けられているのはCD900STが信頼され、
長く愛用されている証拠です。
困ったらこれで問題ないと思ってます。欲しいです。
スペック的には
・インピーダンス:63Ω
・音圧感度:106dB
・再生周波数帯域:5Hz~30kHz
・ドライバサイズ:40mm
と色々ありますが・・・正直スペックの違いを細かくは聞き分けられないので
一番いいのは実店舗で実際に聞くのが良いです。身も蓋もないですが、確実です。
あえて言うならば「再生周波数帯域」の数字に注目しておきましょう。
人間が聞こえる範囲が20Hz〜20kHzと言われているので、この数字を網羅していれば間違いないと思って構いません。
2.MDR-EX800ST
同じくSONY製品。こちらもモニター用として開発されました。
先ほど紹介したのはヘッドホンですがこちらはインナーイヤー型のイヤホン。
「ヘッドホンでもいいけどちょっと恥ずかしい・・・」なんて人はこちらをオススメします。
再生周波数帯域としては3Hz〜28kHzとなっています。
リケーブル型となっており、ケーブルが断線してしまってもケーブルだけ取り替えることができ、
自分で修理しながら長く愛用できる一品です。
3.IE 100 PRO
「イヤホンでもいいけどせっかくなら別のメーカー使ってみたい」なんて方には今年の6月に発売されたばかりのゼンハイザー製を
お勧めします。ドイツメーカーで知名度も高く、安心できるメーカーです。
色々とモニター向けのイヤホンをリサーチしていたらこの商品がコスパも良いと評判でした。
再生周波数帯域としては20 Hz - 18 kHzになります。
以上3つを紹介しました。
音量バランスが良い動画は見ててもストレスなく見ることが可能です。
ぜひこだわりの動画制作を行いたい方はこういった音周りの道具にもこだわってみてください!
それでは。
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