近年、商品やサービスの販促や企業の採用募集、ブランディングなど、あらゆる場面で動画が活用されています。
このような場面で制作される動画の中には、インタビューを用いるものもあり、内容は様々です。
今回は、インタビュー動画はどういったメリットがあるのか、また撮影に必要なものや作り方について、まとめてご紹介します。
インタビュー動画の種類
まず、インタビュー動画にはどのようなものがあるのか、その種類をご紹介します。
販促:サービス利用者のインタビュー動画
販促目的で利用されるのが、その商品もしくはサービスを実際に利用した人に、使い勝手や感想を尋ねるというインタビュー動画です。
商品やサービスの購入を検討するとき、まず自分に適したものであるか、求めている効果を得られるのか、口コミを調べる方は多いことでしょう。
テレビの通販番組やCMでも大抵、利用者にインタビューする場面が登場します。実際に使ったことがある人の感想は、より商品・サービスを魅力的に見せてくれるためです。
採用:従業員のインタビュー動画
企業の採用募集の動画でも「先輩社員の声」として、インタビュー動画を用いられる機会が多いです。
応募を検討している人にとって、実際に働いている従業員の話す仕事の魅力や働きがい、仕事内容などは知りたい部分でしょう。
インタビューで紹介することで、口頭での淡々とした説明より生の声として響きやすく、より企業の魅力を感じてもらいやすくなります。
ブランディング:経営者のインタビュー動画
経営者自らが自社のビジョンや経営理念、創業の理由などを語るインタビュー動画は、ブランディングに役立ちます。
経営者自身がどのような考えをもっているのか、その人の人柄や熱意までも、よりリアルに伝わりやすいです。
インタビュー動画のメリット
では、インタビュー動画にはどのようなメリットがあるのかをご紹介します。
販促:購入意欲を高められる
商品やサービスの発売元・開発元の「この商品はいい」という言葉より、実際の購入者の「買ってよかった」という声のほうが、信憑性があるように感じられます。
その言葉が、購入を迷っている人の背中を押す効果があります。
採用:求職者に現場感や仕事内容などを伝えられる
淡々とした口頭での企業紹介や文面のパンフレットだけでは、実際の職場の様子や、働いている人の声までリアルに感じ取ることは困難です。
その点、インタビュー動画であれば、実際に勤務している従業員の雰囲気や表情、現場感や実際の一日の仕事内容、様子などをリアルに感じられます。
応募を検討する人も、それを観て「自分もそのような職場で働きたい」「こういう仕事内容なら自分に合いそう」などと思えば応募に至りやすいことでしょう。
ブランディング:企業の魅力・信頼感を高められる
インタビューによって経営者自身の人柄や企業の魅力、熱意などが伝わるため、顧客や取引先の信頼感を高める効果に期待できます。
この動画を視聴した人が「この企業は優れた技術がある」「社会貢献をしているよい企業」などと好印象をもてば、ブランディング成功といえるでしょう。
ブランディングに成功すれば、商品・サービスを購入する際も「この企業のものは優れているはず」と最初に手にとってもらいやすくなります。
インタビュー動画の撮影に必要な機材
つづいて、インタビュー動画を撮影する際、なにが必要となるのかをご紹介します。
カメラ
インタビュー動画の撮影には一眼レフカメラが最適です。一眼レフのほうが、ビデオカメラよりも被写体を強調したきれいな動画の撮影に向いています。
なかでも、手ブレ防止機能や人物撮影(ポートレート)機能の搭載されているものがおすすめです。
小さな部屋で撮影する場合は、広角単焦点レンズを用いるとよいでしょう。これを使うと、カメラと対象物の距離が近くても、遠くから撮影したようになります。
また、カメラは2台あると、正面から撮っただけの単調な映像になるのを防げます。機材レンタルだと1日1万円以内で借りられるため、これを活用するのもよいでしょう。
マイク
カメラには内蔵マイクもありますが、聞き取りにくい音声になってしまう場合が多いです。別途、外部マイクやレコーダーを用意することをおすすめします。
マイクには2種類あり、どちらがよいか特徴を比較して選ぶ必要があります。
ピンマイク:服の襟や口元に固定するマイク。
ガンマイク:離れた位置から音を拾う大型マイク。固定する必要はなく感度が高い。
三脚
三脚があれば手ブレの心配がなくなり、楽に撮影がおこなえます。カメラのサイズに合い、風などで揺れないような安定感のあるものを選ぶとよいでしょう。
カメラ照明
明るく鮮明な映像のほうが視聴者の印象もよくなります。必須ではありませんが、照明もあるとよいでしょう。
ただ、インタビューをおこなう部屋が十分に明るいのであれば、特別大きく高性能な照明である必要はありません。
編集ソフト
インタビュー動画を撮影したら、つぎに待つのが編集作業です。編集ソフトには無料と有料のものがあり、当然無料だと機能が少なく、映像にソフトのロゴが入ることもあります。
できれば有料のものを選ぶとよいでしょう。編集作業がむずかしいようであれば、プロに依頼するのもひとつの手です。
インタビュー動画の作り方【STEP5】
実際にインタビュー動画を制作する方法、手順についてご紹介します。
STEP1:動画の構成を決める
撮影前に、まず動画の内容・構成を決めます。
インタビュー動画のみならず、動画制作の際は「一番なにを伝えたいのか」を定め、それを伝える構成にすることが重要です。
たとえば、インタビュー動画をどのような目的で活用したいのかによって、インタビューすべき内容、構成が決まってきます。
【商品・サービス紹介の場合のインタビュー内容、構成】
- 利用者が商品購入に至った経緯
- 商品の使用感、感想
- 商品に対して満足していること
【採用募集の場合のインタビュー内容、構成】
- インタビューした従業員の志望動機
- 仕事のやりがいや魅力、目標など
- 実際の仕事内容、一日紹介
【ブランディング目的の場合のインタビュー内容、構成】
- 会社概要や商品、サービス紹介
- 創業の経緯、沿革
- 企業のビジョンや目指すもの
STEP2:質問内容をまとめる
構成が決まったら、インタビューする際の質問内容を決定します。重要なのは「視聴者がなにを知りたいのか」を考え、共感できる内容にすることです。
共感できる内容とは、商品やサービス紹介の動画であれば、「自分と同じ悩み!」とか、企業の紹介であれば「そういう会社を求めていた!」と思うようなものです。
質問が決まったら事前にインタビューの相手に質問を伝えておき、回答を用意してきてもらうことで、回答に悩んで言葉が詰まるのを防げます。
STEP3:必要な撮影機材を準備する
「インタビュー動画の撮影に必要な機材」でご紹介した撮影機材を用意し、撮影場所のアポイントを取っておきます。
STEP4:撮影(さまざまなアングルから)
カメラを一台、正面に置いただけではカメラワークが単調で飽きられてしまいやすいです。できれば2台以上、別アングルからも撮影しておくことをおすすめします。
なお、インタビューする相手の緊張をほぐすため、事前に雑談する場合が多いですが、いざインタビュー開始の直前に撮影を開始すると、また緊張させてしまいます。
気づかれないように雑談の時点からカメラを回しておくと、自然な状態でインタビューを撮影しやすいです。
STEP5:動画を編集する
動画の編集作業とは、撮影したインタビュー動画の不要な部分をカットし、自然につなぎ合わせ、内容が分かりやすくなるように字幕(テロップ)を挿入するなどです。
不要部分のカット、字幕をつけるだけで十分動画として形になりますが、雰囲気によってさらにBGMや音声の修正をおこなうと、より高品質なものになります。
場合によっては内容を分かりやすくするスライドやアニメーションを入れるのもよいでしょう。
まとめ
インタビュー動画の撮影に必要なもの、作り方についておさらいすると以下のとおりです。
【撮影に必要なもの】
- カメラ(できれば手ブレ防止、ポートレート機能のある一眼レフ)
- マイク(レコーダーでも可)
- 三脚
- カメラ照明
- 編集ソフト
【動画の作り方】
- 動画の構成を決める
- 質問内容をまとめる
- 必要な撮影機材を準備する
- 撮影(さまざまなアングルから)
- 動画を編集する
これらを踏まえ、自社の動画制作の目的に沿ったインタビュー動画を制作されてみてはいかがでしょうか。
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