映像のバリアフリー
映像のバリアフリー
映像というのは、“視聴”という言葉の
文字通り、目と耳を使うものです。
しかし、世の中には視覚や聴覚に障がいを
持つ方もたくさんいます。
そういった方々にも映像を楽しんで
もらえるように、音声ガイドや
クローズドキャプションといったサービスが
あるのです。
音声ガイドは、視覚障がい者に対して、
番組に出てくる人の行動や景色や場面が
転換した事などの情報を、元々のセリフや
音楽の合間に音声で解説を入れるサービス。
そしてクローズドキャプションとは、いわゆる字幕放送のことです。テレビ番組を見る際に、
字幕を出すかどうかボタンで選択できますよね。字幕放送をオンにすることで、聴覚障がい者に
対して、番組のセリフ、ナレーション、会話、効果音などが文字や記号で表示されるというサービスとなっています。
テレビ番組の制作スタッフが、編集して完尺になったダビングテープを字幕制作会社や
音声ガイド制作会社に預け、そこから書き起こしなどの作業を経て各サービスが
実行されているのです。
また、映像のバリアフリーに関して今話題になっている「UD Cast」というアプリがあります。
これは、人間の耳には聞こえない周波数帯の音を“音声透かし”として映像に埋め込み、
その音声透かしを識別することで、映像と同期した字幕や音声、手話動画などをスマートフォンやタブレット等に配信できるというもの。しかも、インターネットがつながっていない状況でも
使用可能です。
対応システムの開発も進められており、今後、映画や放送の他にも、イベント会場や公共施設や
電子看板などでも利用されることが想定されているそう。
このようなサービスの充実は、見る側はこれまでよりも映像を楽しめる機会が増えて
喜ばしいでしょうし、作り手側も自分達の映像を楽しんでくれる人が増えて大変嬉しい事だと
思います。
映像のバリアフリー化の発展は、今後の映像業界の隆盛にもつながってくることでしょう。