映像制作の編集ソフトおすすめ3選
映像ディレクターの仕事の一つに、オフライン編集があります。これは、撮影したテープを
使った編集所での映像編集の前に、撮影内容をデータ化してPCなどで使うシーンや順番などを仮編集しておく作業です。仮でテロップを入れたりエフェクトを施したりもします。
そのオフラインデータをもとに、編集所で撮影テープを使って実際に編集していくのです。
そんなオフライン編集は番組や作品によって様々なソフトを使って行われているのですが、
今回は現在テレビ映像制作の世界で使われている3大・編集ソフトを御紹介します。
Premiere Pro
(出典: https://helpx.adobe.com/jp/premiere-pro/how-to/beginners-tutorial-0.html?playlist=/jp/ja/ccx/v1/collection/product/premiere-pro/topics/j-featured/collection.ccx.js?ref=helpx.adobe.com)
最近一番利用者が増えてきている編集ソフトだと感じるのがAdobe社のPremiereシリーズ。
数年前まではあまり名前を聞きませんでしたが、ここ数年で存在感がかなり増しています。
他の編集ソフトと違う嬉しい特徴が、複数のプロジェクトを開くことができる点。
(プロジェクトとは一番最初に作る大きなフォルダのようなもので、その中で素材を取り込んだりシーケンスを作ったりします)。さらに、1つのプロジェクトを他の人と同時に共同作業することもできます。もちろん自分だけしか作業できないようロックする事も可能。
また、映像編集ではPhotoshopで画像を加工する機会がとても多くあるのですが、同じAdobe社どうしなので連携がスムーズにできるのも便利です。
そして、あらゆるフォーマットの映像・画像・音声を編集することができるのも評判。
360度VRからiPhone、8Kまで、様々なカメラでの撮影素材に対応しています。
Final Cut
(※出典: https://www.apple.com/jp/final-cut-pro/ )
利用者が圧倒的に多いという印象なのは、Apple社のFinal Cut Proシリーズ。Mac用です。
やはり普通のノートPCもMacシェア率が高いので編集ソフトもMac用を選ぶ人が多いのかも
しれません。
Motion、Soundtrack Pro、Compressor、Colorなど、のアプリがついていることや、
書き出しが速いこと、iMovieで作成したプロジェクトをFinal Cut Proに直接送信できるのも
便利だと評判です。
しかし何よりも、Final Cutは操作が簡単で使いこなしやすいという点が人気の理由かもしれません。テレビのディレクターが編集ソフトを使うのはあくまで仮編集ですし、編集のプロというわけではなく他の仕事もたくさんあるので、オフライン編集は早くできるに越したことはありませんね。
また、使用経験のあるディレクターが多く存在するため、何かあったらすぐに教えてもらえるというのも利点だと思います。
Avid
(※出典: https://www.avid.com/media-composer-first )
3つ目は、Avid Technology社のAvidシリーズ。近年はテレビディレクターでも利用者がどんどん減っている感がありますが…、まだまだ有名です。「スターウォーズ」や「ラ・ラ・ランド」「シェイプ・オブ・ウォーター」などの映画の編集でも使われています。WindowsでもMacでも使えるソフトです。
これからAvidを使う一番のメリットは、お金がかからないことかもしれません。
2017年6月に無償版の「Media Composer | First」がリリースされたのです。
有料版よりは使える機能に制限はあるものの、かなり充実していると評判です。
仮編集だけに使うのなら十分でしょう。無料なので、これから映像制作業界に入ってみたいと考えている人は事前に使って慣れておくのも良いかもしれません。
(就労先の番組で他のソフトを使う事になったとしても、Avidで編集に慣れておけばだいぶ役に立つと思います。)
【まとめ】
少なくともテレビ業界においては、どの編集ソフトを使うかは好みの問題です。
(番組全体で決められていたり、チェックする総合演出の好みに合わせたり、などはありますが…。)
操作方法の簡単さ、どんな機能があれば良いのか、他のどんなソフトと相性が良いのか、
金額、書き出しにかかる時間、周りに相談できる利用者がいるか…などなど、
自分に合った選び方をしていただけたらと思います。