映像制作の仕事ジャンル別に紹介
<映像制作の仕事への入口はADだけじゃない!>
映像制作の仕事に就きたいと考えている人は、まずAD(アシスタントディレクター)として
業界に入るというイメージが強いかもしれません。しかし、映像制作には色んな種類の仕事が
あり、多くの人に支えられて一つの番組や作品が作られています。
では、映像制作の仕事にはどんなものがあり、それぞれどんな事をするのでしょうか。
テレビのバラエティ番組を例として、ジャンル別に細かく御紹介します。
制作スタッフ
●プロデューサー…番組の総責任者。お金の管理や、危機管理、スタッフ管理、出演交渉など
●総合演出…番組の演出に関する総責任者。番組の方向性を決めたり、ディレクターが作った
VTRをチェックしたりなど。
●ディレクター…番組の演出担当。構成決め、各所への指示内容を決める、収録やロケの
仕切り、出演者との打合せ、VTRのオフライン(編集所に入る前の段階)、テロップ書き、
編集演出の指示など。
●AD(アシスタントディレクター)…ディレクターの業務や収録などがスムーズに進むよう
サポートする係。演出に必要となる下調べ、資料作り、準備、片付け、各所との連絡、
スケジュール作り、仕込み、買い出し、物品管理、テロップ発注、シミュレーションなど
担当は多岐に渡る。
●AP(アシスタントプロデューサー)…プロデューサーのもとで実務を担当。お金の管理、
危機管理、スタッフケア、出演交渉、出演者ケア、タレントに関する演出の手配
(例:ワイプで出すタレント写真の許可取り)など
●デスク…事務的な仕事担当。スケジュール管理、弁当手配、控室手配、編集所の手配、
備品管理など
構成(放送作家)
●放送作家(ブレーン)…番組の構成担当。構成会議、構成作成、台本作成、
ナレーション作成、VTRをプレビューして意見出し、企画書作成など
事務所もたくさんありますし、フリーランスで活動する人もたくさんいます。
例えば最大手ならライターズ・オフィス。
(出典: http://writers-office.com/ )
技術(テレビカメラマン)
●カメラマン…撮影、撮影方法の選定、使用する機材の選定、機材セッティングなど
●カメラアシスタント…機材運搬、カメラのケーブルさばき、ロケ時のテープ交換、
機材管理など
●VE(ビデオエンジニア)…システム設計や配線、セッティング、調整、テープ管理など
●音声…録音、音のレベル調整(撮影中は常に確認しながら調整)
●スイッチャー…複数のカメラが撮っている画の中から常にその時に合ったカメラの画を選んで
モニターに出す(それをスタジオで使うだけの場合もあれば、スイッチャーが選んでいたもの
を録画しておきそれを元に編集をする場合もあります)
技術会社の例:スウィッシュ・ジャパンなど
(※出典 https://www.swish-japan.com/service/ )
●照明…演出に合った機材選定、光による演出、調整など
●特殊効果…例えばキャノン砲、紙吹雪、スモーク、爆破、雨降らしなどの演出を担当
●タイムキーパー…放送時間や放送フォーマットやCMタイミングなどの管理、スタジオで
見るVTRの再生、収録がどの時間に何があったかスクリプト記録、VHS編集の際の
エディットシート作成など
●編集マン…ディレクターがPC等でオフラインしたデータをもとに複数のテープから録画を
積み重ねて放送用テープを作成、テロップデザイン、テロップ入れなど
●CG担当…ロゴやCG作成など
映像編集会社の例:オムニバスジャパン
(※出典:http://www.omnibusjp.com/ )
美術(テレビ美術)
●美術進行…美術面に関する発注や作成を担当。発注、美術品さがし、美術品作成、
セッティング、スケジュール管理、収録時の物出し、建て込みの立会いなど
●デザイナー…セットのデザイン、発注など
●衣装…演出に合った衣装さがし、作成、着用のサポートなど
●小道具…演出に必要な小道具の選定、作成、管理など
●大道具…美術セットの作成、建て込み、撤収など
美術会社の例:日芸
(出典: http://www.nichigei.net/ )
ロケバス・警備員
●ドライバー…使用する車や道順の選定、撮影場所への運転、機材運搬、出演者の送迎など
●通行人整理・ボディガード
その他
●編成…放送枠やフォーマットに関する担当
●営業…スポンサーに枠を買ってもらう
●宣伝…雑誌やWEBやイベントなどによる番組PR
●リサーチャー…企画や演出に関する下調べ、ネタ出しなど
●WEB担当…HP管理やWEB連動企画などを担当
●観覧客の整理…観覧客を誘導したり、収録時の盛り上げをサポート
ここに挙げたものの他にも、もっと細かくスタッフの種類はあると思います。
2時間の番組だろうと、5分の番組だろうと、本当に多くの人の力で番組や作品は
作られているのです。
それだけ、映像制作の仕事に関わるための窓口はたくさんあります。
ぜひ、自分の力を活かせそうな職種を選んで映像業界で働いてみてください。