動画広告を見て、「この商品が気になるから、サイトを見てみようかな」と思ったことはありませんか?
インターネットを使っているときやYouTubeなど動画サイトを見ているとき、動画の広告を見かけることが増えました。
今、アメリカ、日本ともに動画広告市場が拡大しています。その理由に、つぎの3つが挙げられます。
日本と比べてマーケティングが数年進んでいるとされるアメリカのWeb動画広告市場は2017年に約1兆2000億円に成長すると予測されています。日本の市場も2017年には640億円と、約5倍にまで拡大する予測です。
そんな動画広告には企業や宣伝側にとってどんなメリットと課題・デメリットがあるのか? 人間の機能や心理、マーケティングなどの面から紹介します。
人は、動くものに反応します。動く映像は静止画よりも視界に入りやすく、「まず見てもらう」という広告の第一目的をクリアしやすいです。
一般的に「文章を読むのは苦手」という方はよくいますが、「動画を見るのが苦手」という方は少ない傾向にあります。図やCGを使い、わかりにくい商品や細かい機能でも視覚的イメージで説明することで、文章を読むよりも短い時間で伝えやすいです。
「見るだけ」の動画は、文字を読むよりハードルが低いです。目と耳両方へ訴えかけ、視聴者を飽きさせず負担なく伝えることで、視聴者は集中してそのサービスを知ることができます。営業者による説明の偏りもなくなります。
<こんな商品・サービスに効果的>
Webマーケティングで重要なのは「どう商品をイメージさせ、メリットを伝えるか」です。そこで写真や文章よりも、動く動画のほうがインパクトがあり、商品の良さや特徴を直感的に伝えられます。
商品やサービスを利用する人々のようすや場面を動画にすることで、購入後の将来像をスムーズにイメージしやすくなります。イメージのズレによる返品率改善にも効果的です。
店舗や施設の紹介では、自分が利用しているかのように視聴者が疑似体験できる効果もあります。「自分も使ってみたい、やってみたい」という意欲をかきたてます。
またスタッフの人となりや接客のようすなど、実際にお店に行かないとわからないこともイメージしやすくなります。
商品を知らなかったり興味がなかったりする人にパンフレットなどを見てもらうのは難しいです。しかし動く映像なら、興味をひく要素をたくさん入れられます。
1分間の動画を文字情報に換算すると、180 万文字分の情報伝達能力があるという研究結果があります。そのため静止画よりもたくさんの情報を伝えられます。
また外国人などへ言葉を使わなくても動画で表現するだけで、特徴を伝えられる場合もあります。
出典:http://www.marketwired.com/
☆こんな方に効果的
動画ならインパクトある演出ができるので、写真と文章のみの宣伝よりも個性や特性を出しやすいです。
堅い、古いなどの印象のある分野でも、動画1つで新しいイメージづけのできる可能性があります。
人間が感じる五感は「視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚」の順に多く影響を受け、中でも9 割以上の情報を「視覚(87%)と聴覚(7%)」から受け取ると言われます。
動画では撮影・編集・ナレーション・音楽を駆使することで、商品の良さを最大限に引き出します。
明るいイメージや落ち着いた雰囲気など、商品やお店のイメージを伝えるために音楽は効果的です。
音楽は無意識の部分にはたらきかける効果があります。良いBGMを使ったからといって即売上に直結するわけではありませんが、潜在意識でとらえられた音楽の印象が残り、「いいお店」というイメージづけができます。
また音楽で、視聴者を「こんな気分にさせたい」というほうへ誘導する効果があります。無意識のうちに「いつのまにかいい気分になって買ってしまった」という効果も期待できます。
人の「学習の定着率」についての研究では、「テキストよりも動画のほうが2倍記憶に残る」という結果がでています。(アメリカ国立訓練研究所)
☆学習定着率の割合
さらにこの上には、デモンストレーション(30%)~人に教える(90%)と続きます。 このようにテキストよりも動画のほうが、記憶の定着率が高くなっています。
注視時間についてYouTube広告で調べた結果では、動画広告の注視時間が14.2倍、注視回数は32回と、一般的なサイトトップよりもかなり見られていることがわかります。
また広告は見た視聴者に印象づける必要がありますが、「視聴者の想起率」も動画広告のほうが高くなっています。(バナー広告:8.9%、動画広告:14.7%)
スマホやタブレット端末が広まるとともに、テレビCMから動画広告へシフトする企業が増えています。
☆テレビCMと比較した動画広告のメリット
YouTubeアナリティクスなどでの解析では、視聴者がどんな反応をしたか? どれくらい購入につながり、どんな人が購入したか? どこまで再生されたか? など、視聴者についての様々なデータをリアルタイムで知り、改善につなげられます。これは動画広告の特に大きなメリットです。
「動画が掲載されているWebサイトは、検索エンジンで上位表示されやすい」と言われています。
またYouTubeに動画を載せることで、Googleの検索結果で上位表示されやすく、多くの人に見てもらいやすいです。
飲食店などの店舗や事業所、ブースなどで流すことで、新商品のアピールなどができます。ポスターよりも動く映像のほうが目にとまりやすく、訴求力があります。印刷などする必要はなく、すべての店舗で流せるところも魅力です。
チラシ配布には紙代などのコストがかかりますが、動画を1回アップすれば様々なところへ利用できます。さらにシェアによりユーザーが動画を広めることで、1つの動画で宣伝効果がどんどん広まる可能性があります。
サイバーエージェントが、全国の15歳~69歳の男女30,000人を対象に実施した「各世代の動画メディア接触状況」調査では、10代のスマートフォンからのオンライン動画接触率が80%と、テレビとほぼ同率という結果がでています。
動画の視聴者は若年層メインですが、動画市場は長期的に伸び続けると言われています。その理由は、若いときに接触したメディアとは、その後も続けて接触し続ける傾向が強いためです。
また街中のデジタルディスプレイなど、動画を流せる環境がどんどん増えています(デジタルサイネージ)。そのため、動画市場は長くトレンドとして伸び続けると期待されています。
静止画より多くの情報を伝えることで、購入はしなかったとしても話題になり、検索やSNSで動画や商品を広めるなどの行動を起こしやすいです。
動画は、視聴者との感情的なつながりを生みやすいです。動画を見て何らかの感情をもった視聴者は、この経験を他の人にも共感してほしいと感じ、「シェア」で共有します。
Facebook動画広告に「いいね」が押されると、そのユーザーの友達のタイムラインにも広まっていきます。
2013年のイギリスの調査では、「動画へのシェア経験率が記事を上回る」という結果がでています。
動画 | 記事 | |
シェアしたことがある | 39% | 26% |
コメントしたことがある | 36% | 27% |
「いいね」したことがある | 56% | 40% |
いずれもない | 25% | 42% |
ユーモアがあったから:51%
他の人も見たいだろうと感じたから:30%
質が高かったから:14%
役立つ情報だったから:14%
不快な内容だったから:4%
良くない内容だったから:4%
世界中の人が見るYouTubeの動画広告がどんどん成長しています。下記のようなメリットがあり、動画広告を配信する企業は増えています。
また、FacebookやTwitterでも動画広告サービスが登場しています。
「○秒再生されると○円」という課金システムなので、予算が少なくても広告を出しやすくなっています。
動画の質が良いほど効果は高いです。しかし動画が人に与える影響が大きいということは、マイナスイメージを持たれた時、その影響も強烈になります。いちど完成した動画の修正は困難です。
効果的な動画の制作には、それなりの費用がかかる場合もあります。
強制的に再生される動画や、スムーズに再生されない、動画が邪魔になり目当てのコンテンツが見られないなどの場合はストレスになり、逆に悪い印象になる恐れがあります。
ターゲティングを慎重におこなう必要があります。
時代の流れはインターネットとスマートフォンです。いくつか課題はあるものの、動画広告は大きな可能性をもっています。
たくさんの若者がスマホを持つ今の時代、InstagramやSnapchatなど大流行するアプリが今後も登場するでしょう。動画広告を載せられるアプリも多いです。動画広告に参入する余地はまだまだあります。
さらに360度動画や新しい撮影方法など、新しい技術を使った様々なかたちの動画や、ユーザーや有名人を巻き込んだユニークな動画プロモーション企画も登場してきています。
これからさらに動画広告市場が広がっていくと予想される中、今からの動画広告進出はまったく遅くはありません。
株式会社シーエムスタッフは、Webマーケティングに強い総合広告代理店としてWeb広告、SNS運用、動画制作、Webサイト制作などでお客さまのマーケティングを幅広く支援しています。戦略の立案からWeb広告運用までトータルでサポートをお願いしたい企業にオススメです。
動画制作の実績