YouTubeに表示する広告って効果あるの? 再生前に出る広告って逆効果になったりしない? など、どんどん進化するYouTube広告について疑問はつきものです。
ここでは、YouTube広告の種類と効果、成功事例について紹介します。
YouTubeには「TrueView」という広告があり、動画の視聴前に流せる動画広告、YouTubeページ上に表示できる広告の2種類があります。
広告はパソコン、モバイル(スマホ、タブレット)ともに表示されます。
TrueViewインストリーム広告は、動画の視聴前に流せる動画広告です。その特徴は3つあります。
動画の再生ページ上やYouTube検索結果などに表示される広告です。
インストリーム広告はスキップされれば料金は発生しないので、興味をもつユーザーにのみ動画を届けられます。
[地域・性別・年齢・好み・キーワード・時間帯・曜日]などを設定できるので、潜在顧客層に絞って配信でき、より効果を出しやすいです。
[ターゲティング例]
若者向けレディスファッションのショッピングサイトの場合
→20代女性のみに配信
動画内にサイトへのリンク(CTAボタンなど)を表示でき、ユーザーが商品サイトなどにすぐアクセスできます。テレビCMなどとちがい、視聴者の行動を促しやすいです。
テレビのようにCM中はチャンネルを変えたり、録画で早送りされたりすることがありません。
YouTube広告はGoogle AdWordsと連携しているため、より効果の高いユーザーへ配信ができます。
[リマーケティング例]
YouTubeの視聴者は世界中におり、その数は増え続けています。最近はスマートフォンでの視聴者が伸びてきています。
また、インターネット動画は「10~20代の若年層、特に男性」が多く見ているという結果がでています。
Googleは2016年4月、上記のようなレポートを発表しています。これは欧州8か国56の事例から出た結果で、「広告主は現在の6倍の予算をYouTubeへの広告出稿に回すべき」、2015年には「若者へリーチするには、テレビへの広告予算の24%をYouTube広告にシフトすべき」と言っています。
ただ、これは「YouTubeとテレビの争いではなく、広告主がどこに予算をかけるべきか知るために役立つこと」としています。
大手広告代理店の博報堂はこんな調査結果を発表しています。
動画はスマホでも見られるため場所や時間に縛られず、どこでも見られるところがメリットです。
インストリーム広告は5秒後にスキップできるので、最初の5秒で興味をひく動画にしないと、そもそも動画を見てもらえません。そのため動画制作に時間と費用が予想より多くかかる可能性があります。
目当ての動画を見る前に強制的に再生される動画広告は、ターゲット選定のズレや動画内容によっては不快感をもたれ、商品・企業のイメージダウンにつながる恐れがあります。
スキップできないストレスからいちどマイナスイメージを持たれると、回復は簡単ではありません。慎重に検討してから配信する必要があります。
また配信対象を広げすぎると、費用が高くなる可能性があります。
動画広告は配信するだけでなく測定をすることで、より効果をアップさせることが重要です。YouTube広告では次のようなデータの確認ができます。
さらに、その他つぎのような効果測定サービスがあります。
YouTubeの無料分析ツールです。「誰が・どこから・どのくらい」広告を見ているのか?を分析することで、広告の効果や改善点がわかります。
・日付ごとにグラフで確認
・YouTube上のTrueView広告と、外部サイトに埋め込まれた場合の再生回数もカウント可能
動画が見られやすい日をチェックし、もっと配信すべき日や反対に抑えるべき日がわかります。
・動画がどこまで見られ、どのタイミングで離脱したかを確認
ユーザーがどこで動画から離れたのがわかり、離脱タイミングの工夫や、離脱が多くなる前にいちばん伝えたいことを伝えるなどの改善ができます。
・年齢、性別ごとの構成を確認
ターゲットにしているユーザー層の視聴数が少ない場合、動画内容やキーワード・カテゴリを変更するなどの改善が必要です。
・ユーザーがどこで動画を見たか(YouTube動画再生ページ、他サイトの埋め込みなど)を確認
・ユーザーが動画をどこから見つけて再生したのか
・YouTube検索やGoogle検索からの流入数・検索ワードを確認
流入元を知り、ターゲティングなどに役立てられます。
・パソコンやスマホなど、ユーザーの再生環境を端末ごとに確認
端末に合わせた動画制作がわかります。
自動タグを設定することで、Webサイトクリック数や動画再生時間の割合などの正確なデータを得られます。「広告向け機能」を有効にすると、ユーザー属性などを判断できます。
広告についての「認知・理解・ブランディング・想起」など、アナリティクスでは測れない効果の測定ができます。
現在このサービスは営業経由で申し込む必要があり、オンラインからは申し込みできず多額の出稿をしている広告主向けですが、広告効果を測定するために有効なサービスです。
これらをターゲットごとにアンケートを表示させ、測定します。
スキップされないためには、「続きが見たい」と思わせることが重要です。ユーモアさもポイントになります。
動画を見てもらうだけでなく、購入などにつながるWebページへアクセスしたくなるような工夫が必要です。
人気YouTuberやクリエイターとのコラボや、季節などのビッグイベントに関連した動画も効果的です。SNSでのシェアなど誰かに教えたり自慢したりしたくなる動画にすることも重要です。
Googleが2015年に16 か国 11 業種のTrueView 広告を分析した結果では、こんな報告がされています。
●最初の5秒間のロゴ表示は慎重に
ブランド想起効果は高まるものの、総再生時間が短くなる傾向。ロゴ入り商品を映すだけの広告は、受け入れられやすい傾向
●音楽により効果に差
ハッピーな音楽・ミステリアスな音楽は視聴完了率の向上につながる傾向。ただリラックス系・アクション系の音楽はスキップされる傾向
●スライドショーの表現
スライドショー形式の文章を載せると、ブランド効果にマイナスイメージを与える場合あり
どんな人へ配信するか?は特に重要です。少しでも対象がズレると、広告効果に大きく影響します。様々なターゲティング条件(トピック、インタレストカテゴリ、リターゲティングなど)を検討し、しっかり考えた上で狙ったターゲットへ配信します。
GDNとはGoogle関連サイト(Gmail、Google Maps、YouTubeなど)やAdSenseを購入しているサイトなどのことです。次の「キャンペーン」掲載ネットワークの設定から、YouTube検索、YouTube動画、にも広告掲載するかどうか選べます。
AdWords アカウントの「キャンペーン」タブから、予算や配信方法、掲載スケジュール、ターゲット地域やデバイス、掲載ネットワークを設定します。
アップしておいた動画広告を指定し、フォーマットを選択します。性別や興味などの細かいターゲットや単価を設定します。
ひと通り設定したら注文します。
広告グループを保存→注文確定、審査スタート(約1営業日以内)→CTAオーバーレイを動画に設置する(無料)
スマートフォン利用がどんどん増え、インターネット動画広告はさらに注目度が上がるでしょう。モバイルから見ても興味を持てる動画制作がポイントです。